先代の暖簾を引き継ぎました
前職でマーケティング関連をしており、出張で全国を飛び回っていました。出張での唯一の楽しみはご当地の美味しいものを食べ歩きすること。特に麺を食べることが多く、水沢うどんも行ったことがないお店がないくらい食べ歩き、お客さん目線でグルメレポーターのようなことをして人に勧めていました。ゴルフ仲間にも食べてほしくて群馬のゴルフ場をセッティングしていたので、友人・知人は僕が水沢うどんが好きだと知ってくれていました。
あるとき、友人から水香苑が暖簾の引き継ぎ手を探していると連絡をもらいました。それまでは自分が美味しいと思うものを人に勧めていたから、今度は自分で作って美味しいでしょとふるまいたい。それまでやっていた事業を投げうってでもやりたいと思い、引き継ぐことを決意しました。
素人だったうどん作りを基礎から学ぶため
お店を継いだときはうどんが作れませんでした。蕎麦は打てるから、小麦粉をこねて麺にするという経験はありましたし、蕎麦よりもうどんは簡単だろうと思っていたら、意外とそうじゃなくて奥が深い。麺やレシピを学ぶために学校へ参加して、先代の味を引き継ごうと思いました。
また自分自身が現場で製麺をやることで、スタッフがどこで困っているのかわかる。これは製麺に限らず、天ぷら、茹で、ホールなど全部やって、どこで効率が悪くなって渋滞するのか確かめることが出来ると思います。
店舗展開のスタイルに合わせて
暖簾を引き継いだとき、さぬき麺機の機械はすでにありました。本当に素人から始めたので、うどんの作り方やメンテナンスに至るまでまったくわからず、まずは使い方から教えてもらいました。
一人でもたくさんの人に食べてもらうためにはお店を出す。お店を出すと生産が追い付かないので製麺所がいる。そこで、補助金を利用して製麺機を増設しました。できればお店に製麺所をもってきて、製麺スタッフがお客さんに見られることで誇りをもって働けるといいなと思っています。
たくさんの人に支持されるようなお店に
たかがうどんですが、お客さんが幸福感や贅沢感が味わえるよう、器やメニューにこだわって尖りを出している。伊香保に来たときはまたここに寄ろうねと思ってもらえるよう、来てくれたお客さんを大切にしています。うどんは茹でたて、天ぷらは揚げたて、テーブルごとに同じタイミングで食べられるようになど工夫しています。
スタッフの意見も積極的に取り入れ、みんなで知恵を絞りながら日々進化している感じです。
幹部社員のような存在
遠慮せずに、社員のようにいろいろお願いしています。情報はオープンな方がいいと思っているので、そうすると業者さんも入ってきやすくなるのかなと。お客さんも大事ですけど、取引先さんも人対人で、ここのお付き合いも大事にしてくださいと、スタッフにもお願いしています。
お客さんが求めているお店をつくる
長野県や栃木県など、製麺所で配送できるレベルで店舗を増やしたい。それも新規店舗だけでなく、地元に愛されるお店を屋号そのままで暖簾を引き継ぐことも。繁忙期と閑散期のある観光地で失敗を繰り返しながら、地元に愛されるお店作りにシフトチェンジしてきました。蕎麦も、うどんも、ラーメンも、パスタも打てる高機能なさぬき麺機さんの機械で「私の家の近くにこんなお店があったらいいな」というお店をつくっていけたらと思っています。
住所 | 群馬県渋川市伊香保町水沢 |
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提供商品 | うどん |
HP | https://msuikouen.jp/ |
営業時間 | 10:30~17:00 |
定休日 | 【月】 |